現在、日本が抱える環境問題の一つに竹林の増加問題があります。
では実際、我が国に於ける竹林面積の動向はどうなっているのかと
言いますと、林野庁の調査では次の通りです。
日本の竹林面積
平成14年3月末現在 156,000ha(ヘクタール)
平成19年3月末現在 159,000ha
平成24年3月末現在 161,000ha
となっており、少しづつではありますが、年々増加傾向にあると言えます。
竹の著しい侵入が見られる森林(竹の占有率が25~75%の森林)は、
平成24年3月末の時点で推定約270,000haに及ぶものとされております。
備考:100ヘクタール=1キロ平方メートル
161,000ヘクタール=2,700キロ平方メートル
統計から見ると、平成19年3月末時点で特に竹林が多いのは、九州地方です。
全国の竹林面積159,000ha(平成19年3月末)の内
福岡県:12,000ha 佐賀県:3,000ha 長崎県:3,000ha
熊本県:11,000ha 大分県:13,000ha 宮崎県:5,000ha
鹿児島県:16,000ha
合計:63,000ha=全体の約40%が九州地方に集中しております。
その中でも、鹿児島県は竹林面積が全国一となっており、全体の約1割を占めております。
竹林問題とは?
そもそも竹林の増加が何故環境問題となっているのでしょうか?
竹の繁殖力はすごく、民家の裏山の竹が、民家に侵入しているのをたまに見かけます。
それだけならまだしも、竹林を放置し、誰も住んでいない家に竹林が侵入して、家の床から屋根にかけて竹が突き破り、涼しそうな顔して日光浴しているのさえ見かけたりします。
竹は恐ろしいほど成長が早い!
竹は成長が恐ろしいほど早く、孟宗竹で1日に約120cm伸びたと言う話も聞きます。
竹の成長があまりにも早いため、そこに生息している木などの植物よりも高くなり、日光を遮ってしまいます。
日光が当たらなくなる結果、木や植物が育たなくなってしまいます。
生態系への影響
生態系にも影響します。竹が森や林に侵入することで、それまで木や生えていた植物が無くなり、そこで生息していた動物たちが住む場所を失くしてしまいます。
その結果、木も動物も居なくなり、完全に竹や日陰で生息する植物だけの世界に変わってしまいます。
放置竹林は放っておいたらどんどん侵入して行き、それまで有った景色を変えてしまうのです。
放置竹林を活かす
かと言って、竹林を何も考えず、ただ伐採するのも自然破壊に繋がります。
竹を伐採して管理し、その竹を加工して私達の生活に活かすことが出来れば自然破壊には繋がりません。
全国には、竹林の管理と竹の加工に尽力している方々がおられます。
竹の持つ力を少しでも多くの人に知ってもらうことが重要だと言えます。
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